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作品選びから宿選びまで!瀬戸内国際芸術祭を存分に楽しむためのコツとは

こんにちは、瀬戸内海が大好きなあきらです。祖父母の家が瀬戸内にあるので、このあたりは第二の故郷みたいに思っています。

そんな瀬戸内海を舞台に今年盛り上がっているものといえば瀬戸内国際芸術祭。3年に一度開催されるこのアートの祭典は、世界中から観光客が押し寄せる一大芸術イベントなんです!

瀬戸内国際芸術祭

固有性が失われつつある瀬戸内の島々に活力を取り戻し、瀬戸内海が地球上のすべての地域の「希望の海」となることを目指して始まった瀬戸内国際芸術祭。2010年から始まり、2016年で3回目の開催。

しかしながらとても規模の大きいイベントなので、色々な作品や場所を効率よく楽しむためには色々な工夫や事前の下調べが欠かせません。

そこで今回は、この瀬戸内国際芸術祭を存分に楽しむためのコツをお伝えします!

前回の瀬戸内国際芸術祭が開催されたときには周辺の宿泊施設を手伝っていた私の経験をもとに、作品鑑賞と島巡りのポイントを解説していきます。

瀬戸内国際芸術祭の規模を把握しよう

芸術祭の会場は、瀬戸内海に浮かぶ12の島と2つの港を含む広大な海域。展示作品は180点以上あるので、1、2日で全てを巡ることは不可能な規模であることを肝に銘じておきましょう。

会期は春・夏・秋に別れています。その中でも、たとえば伊吹島は秋会期のみ開催されたりと、島ごとに開催時期が異なるので注意が必要です。

鑑賞したい作品やイベントを絞ろう

作品数が多いので、事前に公式HPやガイドブックをよく見て、鑑賞したい作品を決めておいたほうがよいでしょう。

その作品の選び方ですが、芸術祭が終わっても撤去されない固定作品よりも、イベントを重視することをお勧めします。会期中はアーティストや劇団・楽団などによる地元伝統芸能や祭事と連携したイベントがたくさん開催されます。観るだけでなく五感で感じる芸術こそ現代美術の真骨頂です。

美術館へ行きたければ「ベネッセアートサイト直島Webチケット」を利用しましょう。地中美術館などは土日は整理券が配られるほどの人気ですが、Webチケットがあれば混雑時でも指定時間に入館できます。

拠点となる街を決めよう

あちこちに点在する作品を楽しむなら、余分な荷物は宿に置いて軽装で移動したいですよね。しかしどの場所を拠点にするか悩みどころ。

そこで、拠点の候補になるいくつかの街と、そこにあるお勧めのゲストハウスを紹介していきます。

高松

うどん県で有名な香川県の県庁所在地。都会です。

メリット

宿も多くて便利な街です。港と空港へのアクセスもよく、讃岐うどんの食べ歩きもできます。本場の味は全国チェーン店の讃岐うどんとは次元が違う旨さです。

デメリット

直島・豊島・小豆島などは遠く、船便が少なかったりして日帰りは大変。しかし男木島・女木島は高松港しか船が出ていないのでこちらは便利です。

おすすめの宿

市街地の中心部にあるゲストハウス、TEN to SEN

宇野港

瀬戸大橋が完成する前の宇野港は、四国に渡る本州側の玄関でした。今でも高松・直島・小豆島に連絡船が出ています。個人的に一番お勧めの街です。

メリット

芸術祭のメインの会場である直島への便数が多くてアクセスが良いです。高松と比べると田舎ですが、ショッピングセンターやスーパー銭湯もあって不便は感じません。岡山駅まで1時間ほどで着くので、岡山観光もできます。

デメリット

宿があまり多くないので部屋を確保しづらいです。最近になってゲストハウスができましたが、まだまだ少ないですね。

おすすめの宿

宇野港前に今年できたゲストハウス、Uno Port INN

直島

元祖アートの島。アートだけでなく島の景色も素晴らしいです。

メリット

芸術祭のメイン会場で地中美術館にも近い。島の宿泊は瀬戸内海の景色が楽しめる特別な体験になるでしょう。最近になって宿泊施設が急増したので、宿の確保は難しくありません。夏はキャンプもお勧めです。

デメリット

島なのでお店がありません。セブンイレブンがひとつだけありますが、観光客が押し寄せるので物不足になりがちです。

おすすめの宿

ゲストハスハウスでも民宿でもない、もしかしたアートかもしれない謎の宿泊施設、島小屋

交通機関を上手に使おう

島を行き来するための船や島内での移動手段も、芸術祭を楽しむためにしっかり把握しておかなければなりません。きちんと事前の下調べをして、想定外の事態をなるべく減らしましょう。

連絡船

島と島を結ぶ船には、フェリーと高速船があります。高速船は定員が少なく車は載せられません。乗客が満員になると乗船を拒否されますので要注意! 船が最終便だったりすると島から出られないという致命的な事態も起こります。時間に余裕を持って桟橋へ行きましょう。

また土日や会期中は特別ダイヤだったりとスケジュールが複雑です。日帰りの場合は、帰りの船の出港時間を港に着いたときに確認しておきましょう。

島内の移動は自転車がおすすめ

島内の移動で最も機動力があるのは自転車です。アップダウンの激しい土地なので、レンタサイクルを利用するなら電動補助付きの自転車がいいでしょう。

自動車をフェリーに載せて直接島へ行くことはお勧めしません。自動車は追加料金がかかりますし船便も限られているので、自動車で行く人は港に泊めておくことをお勧めします。

その他の注意点

各島が発行している観光パンフレットを手に入れよう

各島には観光案内所や港には観光情報をまとめたパンフレットがあります。航路・地図・レストランなどの情報がわかりやすく書いてあるので入手しましょう。最新の連絡船の時刻表が載っていて重宝します。

旅行者の数が半端じゃない

最近の直島は現代アートの聖地として海外にも評判が伝わっており、「ここはギリシャか!」と突っ込みたくなる程に欧米の観光客でも賑わっています。もちろん日本の観光客もたくさん来るので、夏の最盛期は島のキャパシティが限界を超え、食事ができない、物が無い、トイレに列ができるなどの弊害が発生します。

紫外線が強い

晴れた日は照り返しが強く、日焼け止めを塗っても焼けます。夏の日中、歩き回っていると予想以上に疲労します。もっとも暑くなる正午はカフェでのんびりするなど、余裕を持って巡ることをお勧めします。

交通費が予想外に高い

高速船はフェリーよりも割高になりますが、交通機関の選択肢はほとんどないので、高くても乗らざるを得ない状況があります。また直島以外にはコンビニもATMも無いので、現金を多めに持っていきましょう。

島のプライバシーに配慮しよう

島には住人が普通に暮らしています。作品や民家改造型のカフェが増えて見分けがつきづらいときもありますが、間違って個人宅に入らないよう気を付けましょう。「ディズニーランドみたい!」と勘違いした外国人観光客が立ち入り禁止区域に入ってしまうこともあります。

直島の北部エリアは大規模な貴金属精錬工場です。厳重な警備が敷かれており、田舎だと侮ってうっかり立ち入ると面倒なことになりますよ。

まとめ

瀬戸内国際芸術祭を楽しむためのポイント、いかがでしたか? とても簡単にまとめると、「めっちゃ規模の大きなイベントだから、観たい作品も拠点の宿選びも移動手段も、しっかり下調べしておいてね!」ということです。

とはいえ、そもそも芸術作品がなくても瀬戸内海には素晴らしい自然の風景があります。急いで観光せずとも、1日ぐらいは何もせず島でゆっくりしてみる事をお勧めします。

アートは島の景色の魅力をひきたてる調味料のようなもので、実際の景色に勝るものではないと思いますよ。

それではみなさん良い旅を!

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