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旅日記

商売繁盛から縁結びまで!浅草名所七福神をめぐって初詣をしてきました

こんにちは。先日髪を切りに行ったら「あの、最後に眉毛も一本だけ切ってイイっすか?」と美容師さんに聞かれたさわけんです。一本だけ気になっていた模様です。

さて、新年を迎えて早くも10日以上が経ちましたが、皆さんはもう初詣には行きましたか? 僕はお正月に「七福神めぐり」をしてきました!

七福神めぐりとは?

七福神めぐりは江戸時代から続く東京発祥の正月行事で、福をもたらす7人の神様を祀った社寺をまわって祈願するというもの。長くても3、4時間で終わる気軽さが人気の理由のようです。


なかには下町八福神というのもあるようです。なぜ「八」なんだ……。

都内だけでも羽田、日本橋、千住など地域ごとに七福神めぐりがあるのですが、僕は「浅草名所(などころ)七福神」をまわってきました。お正月だけでなく年間を通して実施されており、誰でもすぐに楽しめるんですよ!

七福神なのに9ヶ所もある

浅草名所七福神は、七福神なのに9ヶ所まわる必要があります。どういうことかと思ってお寺でもらったパンフレットを見ると、「九というのは数の究みであり、一というのは七に変じ、七は九に変じる。九は鳩という字のように、集まるという意味がある」とのこと。

ちょっとよくわからないんですけど、「七のままでもいいんだけど、九のほうがありがたいでしょ」ということらしいです。

まわる順番は特に決められていないようなので、9つの社寺を僕が訪れた順に紹介していきましょう!

矢先稲荷神社

福や財産や長寿を司る福禄寿という神様を祀っています。参拝客は多くないものの、厳かな雰囲気があります。名前の通り、お稲荷さんも祀られていました。

 

手水舎もこざっぱりしていて素敵です。

 

次の神社に向かう途中にあるかっぱ橋道具街には「かっぱ河太郎」の像がありました。七福神ではないけれど、ついでにお祈りをしていきましょう。

「泳ぎがうまくなりますように。」

鷲神社(おおとりじんじゃ)

ここには寿老人という長寿の神様がいます。浅草名物の人力車も観光客を乗せて案内しに来る人気スポットのひとつです。

 

「福や金をかき集める」という意味を持つ縁起熊手は全国で販売されていますが、その発祥がこの鷲神社。なるほど、新年早々たくさんの人が来るわけですね!

 

拝殿には大きな「なでおかめ」があり、多くの参拝客に撫でられてツルツルになっています。僕は写真を撮っていたら撫でるのを忘れてしまいました。

吉原神社

三番目は遊郭で知られる吉原にある神社。ここにいるのは七福神の紅一点で、音楽や才能を司る女性の神様、弁財天です。

 

奥の院ではかつて活躍した遊女たちが供養されています。江戸随一の歓楽街であり観光地でもあった当時の華やかな雰囲気はありませんが、歴史の長さを感じます。

浅草寺

お次は雷門で有名な浅草寺。ここも浅草名所七福神のひとつなんですね! 祀られている神様は大黒天で、食べ物や財福を授けると言われています。

年間3000万もの人が来るというお寺だけあり、元日はものすごい人出。多くの露店が軒を連ねています。しかし僕は参詣をしに来たのであって物を食べに来たわけではないのですから、誘惑に負けるわけにはいけません。

「おばちゃん、タコヤキひとつちょうだい!」

浅草神社

浅草寺のすぐ隣にある浅草神社は、浅草寺よりも古い歴史を持っています。祀られている恵比寿様は商売繁盛の神様。ちょっと贅沢なヱビスビールの神様ですね。

「ヱビスビールが飲めるくらい、商売繁盛しますよーに!」

待乳山聖天

元日は5ヶ所しか行けなかったので、2日後に残りの4ヶ所をまわります。

スカイツリーを眺めながら隅田川沿いを進むと、待乳山聖天(まつちやましょうてん)という変わった名前の神社があります。祀られているのは戦や勝負の神様、毘沙門天です。

 

下町感あふれる参道を歩いて行くと……、

 

なぜか大根が売られている!

この神社では大根を「深い迷いの心」と表していて、この大根をお供えすることにより、神様が参詣者の心の毒を清めてくれる、という慣習があります。供えられた大根は後日、ふろふき大根にして配布されます。

 

お正月ということで、境内では神楽も行われていました。ついつい惹き込まれてしまいます。

橋場不動尊

7番目に訪れた橋場不動尊は車道に面した小さな寺院で、夫婦円満の神様、布袋様がいます。ズラリと並んだ赤い旗が印象的。ここではお神酒が振舞われました。他のいくつかの神社でもお神酒をいただけたので、この七福神めぐりはお酒好きにはいいかもしれません。

石浜神社

浅草名所七福神のなかで唯一の荒川区(他はすべて台東区)にある石浜神社には、鷲神社と同じく寿老人が祀られています。境内に入った途端にピシッと清やかな気が感じられ、同時に、まるで海のそばにいるような開放感を覚えました。

 

狛犬の顔がいかつくて少しコワイです。

今戸神社

いよいよ最後の今戸神社(いまどじんじゃ)。ここにも福禄寿が祀ってあります。

縁結びや恋愛成就で有名で、とにかく人、特に女性が多い! 浅草寺は別格として、今回まわった社寺の中ではダントツに行列が長かったです。

 

この招き猫の可愛らしさも人気に一役買っているかもしれません。

 

こんなところにも小さな猫がたくさん。ドラえ〇んみたいな顔も見えますが、気づかなかったことにしましょう。

他にも、絵馬が丸かったり、たくさんベンチがあって休めるようになっていたり、おみくじ箱の穴がハート形になっていたり、恋愛相談ができる「今戸の母」という方がいたりと、女性が多いのも頷けます。

さらに住所までもが台東区今戸1-5-22(いいご夫婦)と、縁結びに関連した語呂になっています。あまりの出来すぎ感に、思わず手を合わせたくなってきます。

 

以上で浅草名所七福神の9ヶ所めぐりは終了です。お疲れ様でした!

浅草寺だけじゃない浅草の社寺を楽しもう

浅草と聞くとどうしても浅草寺ばかりを思い浮かべてしまいますが、七福神巡りによって今まで知らなかった社寺にも興味深いエピソードがてんこ盛りで、とても楽しめました!

「七福神をすべて巡ってご利益を授かる」という本来の目的とは別に、このルートを歩いていること自体がワクワクできて、あっと言う間に歩き終えてしまった感じです。


福絵

ちなみに最初の社寺で申し込みをしてから9ヶ所すべてまわると、福絵や福笹、または色紙が完成します。うん、効果がありそうだ。

「神社や寺院のことをもっと知りたい」とか「少し変わったデートがしたい」という人にもオススメの散歩道です。もしかしたら、縁結びの神社に行く前に何かいいことがあるかもしれませんよ!

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