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宿泊レポート

高知を知りたいならここに泊まれ!「かつおゲストハウス」は高知の“観光大使”

(お尻が・・・やばいです・・・。)

4月某日。四万十川の脇を走る林道のなか、ひとりの男が危機に瀕していました。なにやらお尻がやばいらしいのですが、いったい何が起こっているのでしょうか。

 

 

こんにちは、カズヤです。

香川でうどん三昧になった翌日は、高知県にやってきました。高知といえばカツオ、四万十川、坂本龍馬なんかが有名ですね!

お酒が大好きな県民性でもよく知られていますが、今回はそんな高知県の魅力を全力で楽しんできました。

かつおゲストハウスをご紹介

さっそくですが、今回お世話になったかつおゲストハウスをご紹介!

高知駅から徒歩10分。

 

ふつうの一軒家をゲストハウスとして改装しています。

 

ハンモック付きのかつおルームは、ドミトリーにも個室にもなります。

 

おきゃくルームも、ドミトリーでも個室でも利用可能。

 

こちらは個室のゆずルーム。この他、離れを使った女性専用ドミトリーもあります。

 

トイレのドアの装飾は、四万十川と沈下橋をモチーフにしているそうな。お風呂の写真は撮り忘れましたが、広くてきれいでした!

かつおゲストハウスは高知大使館

オーナーの前田さんに少しだけお話を聞いてみました。お子さんが生まれたばかりで忙しいのにも関わらず、ニコニコ対応してくれた素敵すぎる女性です。

前田さん

高知のタウン情報誌の副編集長を8年半務めた後、仕事で培った豊富な観光知識と、かつてバックパッカーだった経験を生かすべく、高知市でかつおゲストハウスを開業。

かつおゲストハウスのコンセプトを教えてください。

ずばり、高知大使館です!高知のことならなんでも教えちゃいますよー!

なんでもですか!

はい。観光名所だけじゃなく地域のマニアックな情報にも詳しいですから。例えばパスタの美味しい店を聞かれれば、どんなパスタソースが好きなのかを聞き返して、それに合わせたお店を教えたりしますねー!

すごい、観光案内所よりもよっぽど詳しそうですね。

よっぽど詳しいです!旅のコンサルみたいなこともやっていて、ホームページから問い合わせてくれれば、タイムスケジュール付きの観光プランなんかも提案します。

タウン情報誌での長年の経験が生きてますね。

泊まりに来たお客さんには行動予定を聞いてみて、それに合わせて色々おすすめします。1、2日じゃとても足りないくらいのプランになっちゃうこともあるんですけど、そうすると「じゃあそれは次回に」ってなって、また高知に来てくれるんですよ!そうやって何度も高知に来てもらうきっかけ作りをするのも、大使館の務めかなーなんて勝手に思ってたり。

どろめ祭り(後述)も前田さんに教えてもらわなかったら知らないままだったので、感謝してます!

それはよかったです。高知観光、楽しんでいってくださいね。なにか知りたいことがあればなんでも聞いてください!

ありがとうございます!

酒飲みの晴れ舞台、どろめ祭り

というわけでやってきたのは、かつおゲストハウスがある高知市のお隣、香南市。

その目的は、第58回どろめ祭り!

毎年4月に海沿いの赤岡町で開催される、とれたてのどろめ(イワシの稚魚)を味わうお祭りです。今回かつおゲストハウスの予約をした際、宿泊当日にこのイベントがあることを前田さんが教えてくれたので、遊びに来てみたのでした。

メインイベントは、巨大な盃に注がれたお酒を一気に飲み干す「大杯飲み干し大会」。お酒を愛する土佐人ならではのお祭りです。

 

大杯飲み干し大会までは時間があるので、焼き貝や干物、らっきょうのかき揚げなどの地元グルメをつまみながら、ステージで行われる演目を楽しんでいました。

 

大杯飲み干し大会、開幕

さあ、いよいよ大杯飲み干し大会が始まります!ルールは単純明快。大杯に注がれた日本酒をより早く、より美しく飲んだ人が優勝です。その量、男性は一升(1.8リットル)で女性はその半分の5合!

次々に巨大な盃を煽っていく挑戦者たち。

 

かなりの量のはずですが、27秒で飲み干した男性に送られる拍手はまばら。54秒かかった女性にいたっては、司会者から「よう味わったなー。」と嫌味を言われる始末。

それもそのはずでした。優勝者のタイムは男性で12秒、女性は10秒!とんでもない人たちがいるものです。

ともあれ、昼間から堂々と酔っぱらえる素敵なお祭りでした。

夜はひろめ市場へ

その夜やってきたのは、かつおゲストハウスから歩いて20分程のところにあるひろめ市場。たくさんの飲食店が軒を連ねる、市場のような集合施設です。

 

お店で注文した料理はどこでも好きなテーブルで食べれるので、色んなお店の料理を少しずつ食べることができます。

 

さっそく注文したのはカツオの塩たたき!本場高知では、たたきに塩を振って食べるんですね。鮮度が良いのか、生臭さをまったく感じず、ただひたすらにウマい!

 

こちらはウツボのたたき。ウツボを食べるなんて初耳ですが、淡白でくさみがなく、皮と身のあいだにあるゼラチン状の脂身(?)が美味しいです。

 

その他、蟹味噌や青さの天ぷらなど海の幸を肴に地酒を煽り、お酒づくしの1日目は終了しました。

高知が誇る清流・四万十川へ

翌日向かったのは、高知県が誇る清流・四万十川。全長196kmもある、四国で最長の一級河川です。高知駅から四万十観光の拠点となる中村駅までは特急列車で2時間もかかりますが、海・山・田んぼと次々に変わっていく風景に目を奪われていると、あっという間でした。


JR中村駅

今回は四万十川の上流から川沿いをサイクリングするので、中村駅からさらにバスで1時間かけ、山の上の江川崎駅まで移動します。そこで借りられるレンタサイクルは下流の市街地にある観光センターに返却できるので、とても便利!

 

そして借りたのがこちらのマウンテンバイク。ほとんど下り坂とはいえ、山道には心強い相棒ですね!

と思いきやこれ、乗り心地がかなり悪い。サドル位置が低くてリラックスした体勢がとれないとか、車輪の転がり抵抗が大きくて下り坂でもペダルを漕がなければならないとか色々ありますが、致命的なのはサドルが硬くてお尻がすぐに痛くなること。

 

これで50km、大丈夫でしょうか・・・。

四万十川名物、沈下橋を巡る

とはいえここは四万十川。自転車は最悪でも、景色は最高です。

ところでみなさんは、四万十川名物の沈下橋というものをご存知でしょうか?川の増水時に水没することを前提に造られた橋のことを沈下橋というのですが、欄干のない独特の風貌に風情があるんです。江川崎駅から下流までの間には6本の沈下橋が架かっていて、それをすべて見るのが今回の目的です。

 

出発して30分ほどで、最初の沈下橋にたどり着きました。うーん、絵になりますね!ポカリスエットが飲みたくなります。

 

水面までは3mくらいあり、けっこう怖いです。

お尻が限界突破

さて、目当ての沈下橋を目の当たりにして上がったテンションですが、ふたつめの沈下橋に向かう途中で早くもどん底に。原因は自転車です。

先程も書いたようにサドルがものっすごい硬くて、お尻の痛みがとうとう我慢できないレベルに達しました。

少しでも痛みを和らげようとニット帽を嵌めてみたのですが、効果は微々たるもの。この調子であと30km走り続けることを思うと、大げさではなく涙が出そうです。

 

ひとつ、またひとつと沈下橋を訪れますが、さすがに新鮮味もなくなってきており、写真の撮り方も雑になってきます。

そのいっぽうでお尻の痛みはどんどん悪化し、もはや感覚が麻痺しそうなほど。

 

(安西先生……。お尻がやばいです……。)

 

その後もペダルを漕ぎ続け、5つめの橋に着いた時点で3時間が経過。

 

ようやく最後の沈下橋に到着。

 

そして最後の沈下橋から走ることさらに30分、全部で4時間かけてようやく中村駅まで戻ってきました。四万十川上流からのサイクリング、半端な覚悟ではやらないほうがいいです。

さて、色々と大変でしたが、これにて2日目も終了(四万十観光に12時間費やしました)し、高知での滞在もおしまいです!

まとめ

今回泊まったかつおゲストハウスの何がいちばん魅力的かって、それはオーナーの前田さんだなと思いました。とにかく明るく、ずっとニコニコしていて、話しているとすごい楽しいんです!各地のゲストハウスオーナーさんと話していても前田さんの名前がよく出てくるので、きっとオーナーさんたちのあいだでも人気者なのでしょう。

高知の魅力のひとつは、どろめ祭りに象徴されるようなお酒を愛する文化。毎年3月には、路上に炬燵やテーブルを並べてみんなでお酒を飲む「おきゃく」という一大イベントもあり、街中が大宴会場に早変わりします。これは行ってみたい!

もちろん四万十川もおすすめです。上流からのレンタサイクルは絶対におすすめしませんが、沈下橋は一見の価値あり!見たい人は車を用意するのが賢明でしょう。

美味しいお酒と海の幸に、美しい自然。あれこれ盛りだくさんの高知県でした。

かつおゲストハウス

高知県高知市

ドミトリー:2500円~

 

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