こんにちは、あきらです! 今日は上野に来ているので、銭湯に入って大衆居酒屋で一杯飲んで帰りたいところです。
しかし今回はちょっとしたミッションがあります。それはゲストハウス「toco.」に泊ってその人気の秘密を探ること。
toco.と言えば業界で知らない人がいない超有名ゲストハウスです。日本で一番人気なゲストハウスと噂され、予約はいつも満室です。そんなtoco.に泊まった人に感想を聞くと「素敵だった……」とうっとりした顔で言うのです。私は「なんやねんそれ?」と疑問が残るばかりです。
なぜtoco.はこんなにも人気なのでしょうか? そんな疑問から今回はtoco.に行ってみたのでした。
まずは施設を紹介
入谷駅から歩くとすぐ着きました。入り口は注意して見ないと通り過ぎてしまいそうです。
入り口を入るとすぐBarスペースになっています。昼間は宿泊者専用の共有ラウンジになっていて静かに過ごせます。
シャワー室です。近所に古い銭湯もあるので利用してみるのもいいでしょう。
広々としたキッチンで自炊にも不自由がなさそうです。施設は清潔で文句のつけようが無いほどでした。
都会に残った貴重な日本家屋
先ほどの入り口からは想像できませんが、内側に古い日本家屋が隠れています。都心の土地の高さや修繕費用などを考えると、これほど立派な木造建築を残すのは並の苦労ではないでしょう。しかもリーズナブルな値段で泊まれるなんて奇跡だと思います。
素晴らしい縁側で、庭を眺めるには最適でした。
庭には富士山信仰の「富士塚」があり、古い江戸文化が感じられます。
昼間は柔らかい日差しが差し込んで、その緩やかな雰囲気が印象的でした。
ゆっくりと眺めていたいと思わせる庭でした。庭や建物から日本文化を感じられるので、外国人も大満足だと思います。
「ワクワク」する空気が溢れるBar
toco.にはBarが併設されており、19時から宿泊客に限らず誰でも利用できます。 宿泊客はウェルカムドリンクとして毎夜1杯飲めます。これは宿泊客をBarに向かわせる心憎いサービスですね。
そのためBarでは宿泊している旅人が高い確率で飲んでいます。このような細かい演出が自然と他人同士をつなげます。外国の旅人に日本文化を説明したりする流れができて、Barに活気が出ます。
海外からの旅人と会話すると「気づき」が得られて新鮮な気分になります。そのまま時間を過ごしていると、非日常感が出てきて帰る頃にはすっかり旅気分になってます。「これが、素敵だった……」という感想の正体ではないでしょうか?
私も海外のゲストと意気投合して「じゃあ今度そっちの国に行ってみるね」なんてことになりました。
夜10時ですが、人は減るどころか増えています。
世代も国籍も超えて、初めて出会った人たちが活発に議論や旅の話をして熱気が感じます。人と人が出会うことで化学反応が無数に起こり「ワクワクする空気」が充満していました。
親しみやすいスタッフと朝ごはん
一夜明けてキッチンに行くと女性が朝ごはんを作っていました。
「おはようございます、よく寝れました?」
台所にいたのは笑顔が素敵なスタッフの「めぐ」さんでした。彼女は朝ごはんをつくりながら丁寧にいろんな場所を勧めてくれます。ゲストと会話を楽しみながら、ナチュラルに情報を提供してくれる気遣いに感心しました。
めぐさんだけでなくtoco.のスタッフは仕事を楽しんでいて、忙しくても話しかけやすい雰囲気があります。これってスタッフの大切な資質ですね。
朝ごはんは300円で提供されます。シンプルですが、安心する日本の味でした。
海外から来た旅人と「今日は何処へ行きますか?」なんて会話が弾みます。ゆるやかな朝の雰囲気が一日を気持ちよくスタートすることができました。
結論、やっぱりtoco.は素敵だった
toco.に潜入して人気の秘密を探ってみたわけなのですが、秘密と言える画期的さはなく、日本の文化が実感できる建物に泊まれて、スタッフが楽しく仕事をしていて、賑やかなBarがあるだけでした。これはゲストハウスとして特別なことではありません。しかし、その全てが丁寧で確実な価値を発揮しているから人気なのでしょう。
すごく伝わり辛いことですが、toco.を一言で表すとやっぱり「素敵」なんです。何がそんなに「素敵」なのか?スタッフ?庭?建物?集まる人?全ての要素が「素敵」なんですよね。結局最初に戻って「なんやねんそれ?」って言われそうです。
その要素が複雑に影響し合って「素敵」な経験が生まれて、リピーターになってしまうのです。もちろんtoco.以外にも素敵なゲストハウスは日本各地にあると思います。そんな素敵なゲストハウスを探す旅も悪くないと思いました。
外国の友達もできたことですので、今度は海外にでも行ってみます。
それでは皆さん、何処かのゲストハウスで会いましょう!