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渋谷のクラブも顔負け?岐阜の「郡上おどり」は朝まで終わらないクレイジー盆踊りだった

初めまして、オクハラと申します。感情の読み取れない顔がトレードマークです。よろしくお願いします。

さっそくですが、みなさんは郡上(ぐじょう)おどりをご存知ですか? 郡上おどりとは岐阜県の郡上市で開催される盆踊りのことで、江戸時代から約400年にわたって続いてきた伝統あるイベントです。

ただ歴史が長いだけではなく、巷では、もとい私の中では世界一クレイジーな盆踊りと言われ、渋谷や六本木のクラブも顔負けの盛り上がりっぷりなんですよ!

一体なにがそんなにクレイジーなのか? それを伝えるべく今年の郡上おどりに参加してきたので、当日の様子をレポートしていきます!

郡上おどりのここがすごい!

まず始めに、郡上おどりがどんな盆踊りなのかを簡単にご説明しましょう。

日本三大盆踊りのひとつ

徳島の阿波踊り、秋田の西馬音内(にしもない)の盆踊りと並んで、日本三大盆踊りに数えられるのが岐阜の郡上おどり。

日本各地に星の数ほどある盆踊りの中で三本の指に選ばれていることからも、郡上おどりがただ事ではないことがおわかりいただけるでしょう。

夏のあいだずっとやってる

郡上おどりの開催期間は7月中旬から9月上旬までと長く、日本一のロングラン盆踊りでもあります。そのあいだ20万人以上もの人が訪れ、熱狂的に行われるのです。

お盆は朝まで踊り続ける

お盆である8月13日〜16日の4日間は大人も子どももダンシングオールナイト! 夜の8時から朝の4、5時まで踊り続けます!

緑豊かな山に囲まれた小さな町が、お盆のあいだは新宿歌舞伎町もびっくりの眠らない町へと変貌を遂げるのです。

同じ通りの昼と夜を比べてみましたが、ガラリと雰囲気が変わりますね!

踊りが10倍楽しくなるアイテムがある

特別な衣装は必要なく、どんな格好でも気軽に参加できちゃうのが郡上おどり。しかしこれさえあれば踊るのが5倍、いや10倍は楽しめちゃうアイテムがあるので、おすすめのお店とともにご紹介します。

下駄

郡上おどりには下駄を鳴らす振り付けが多く、カコンカコンと音を立てながら踊ると無条件にテンションが上がります! 踊りを存分に楽しみたい人は準備してみてください。

踊りシーズンになると町のあちこちで下駄を売り出すお店が見られますが、私の一押しは郡上木履さん。

 

お洒落なデザインの下駄は継ぎ合わせていない1枚の木でできているので、激しく踊っても壊れにくいとのことです。

こちらで下駄を購入すると、踊り中であっても店頭で鼻緒の調整をしてくれます。アフターサービスも充実してますね!

手ぬぐい

汗がきらめく真夏の郡上おどりには手ぬぐいも用意しておきたいところ。実際に踊り会場では多くの人が首元に手ぬぐいをかけています。

おすすめのお店はタカラギャラリーさん。

 

こちらのお店ではシルクスクリーン印刷でオリジナル手ぬぐいを作ることもできます。私も作ったことがありますが、スタッフの方が明るく丁寧に教えてくださいました。選べる柄も定期的に入れ替わっており、毎年通って作っちゃいたいくらいです。

いよいよ郡上おどりに参加!

さあ、アイテムが揃えば準備は万端! ついに私も郡上おどりに向かいます!

ワクワクしながら踊り会場に着くと……、

 

人人人ーーーー! という感じでかなり盛り上がっていました!

下駄を履いている人も多く、カランコロンという音が高らかに鳴り響いています。

 

さっそく私も踊ってみたのですが、そこで気付いたのは郡上おどりは振り付けが簡単だということ。踊りは全部で10種類あるのですが、そのうちの半分はとても簡単な振り付けです。何もわからずに輪の中に入っても、1曲3分もあれば覚えられちゃいそうなくらいです。

もちろん複雑な踊りもありますが、完璧に踊れなくても誰も気にしない空気がありました。地元の人と観光客の境界がなく、同じ輪で楽しく踊れるいい雰囲気なんです!

 

よく観察すると一定の間隔で踊りのうまい人が「私の真似してー!」と言わんばかりに踊っていて、おかげで振り付けがよりわかりやすく、すぐ覚えることができます。

 

踊りの輪の中心にある屋形に近づいてみると、なんと歌も三味線も太鼓も笛もすべて生演奏でした!

踊っている人たちの雰囲気を読み取って選曲している感じがあり、この盛り上がりは踊り手とお囃子の一体感があってこそなんだと思います。

 

いちばん盛り上がっていた曲は、馬をイメージした「春駒」という曲でした。下駄を思いっきり鳴らすのが楽しく、振り付けも簡単! 道端で休憩していた人たちも春駒が始まると輪の中に戻ってきていました。

なおこの生演奏も朝までノンストップです。すごすぎ!

踊りの輪の周回タイムを計測

盆踊りといえば丸い輪になって踊るイメージですが、この日の踊り会場は通りのど真ん中だったので、巨大な十字の輪になっていました。

 

ざっくりいうとこんな感じですが、実際はもっと広範囲です。

 

これだけ大きいと1周踊るのにどれくらいかかるのか気になったので、距離と時間が計測できるランニング用のアプリで測ってみました。

一般的な盆踊りは1周10分もかからないものが多いと思いますが、郡上おどりはというと、

 

1時間10分! 長っ!

混み具合や選曲によって結果が変わるのでしょうが、まさか1周に1時間以上もかかるとは思ってもみませんでした。日本三大盆踊り恐るべし! クレイジー!

そしてクライマックスへ

そんな郡上おどりの盛り上がりは真夜中になっても変わらず、午前2時でもこの雰囲気です。

 

町の一角では「お疲れ様です!」と、ワシのマークの栄養ドリンクを無料で配っていました。

 

踊りの輪の外では積み上げた缶ビールのまわりを踊っているグループを発見。よくわかんないけど楽しそうです。

そして時間を忘れたまま踊り続けていた午前4時、とうとうこの瞬間がやってきました。

 

「本日は〜ここまで〜。」

 

「うおおおぉぉぉーーーー終わったーーーー!!」

 

「イエエエェェェーーーーイ!!」

「おつかれーーーー!!」

この日の約8時間に及ぶ踊りがついに終わったのです。踊りきった喜びを見知らぬ人とともに分かち合う姿があちこちにありました。

 

「はい撤収ーーーー!!」

 

「撤収、撤収ーーーー!!」

そして、ひと通り分かち合った後の撤収の早いこと早いこと。みんなそそくさと帰って行きました。

参加してわかった郡上おどりの魅力

というわけで朝までがっつり踊ってきたのですが、私なりにこれが郡上おどりならではの魅力だと思うところを簡単にまとめてみました。

初めてでも参加しやすい!

踊りが簡単で輪の出入りもしやすいので、とにかく初めての人でも安心して楽しめること間違いないです。

町中で踊るのは風情がある!

風情ある城下町で開催されるので、まるで昔の世界にタイムスリップしたかのような感覚が味わえます。そして浴衣や下駄がとってもよく似合います。

踊りの輪が大きいために町のあちこちを移動するので周りの景色がさまざまに変化するのが面白く、またいろいろなお店に立ち寄りやすいです。

踊り明かした時の一体感!

夜を徹しての長丁場ですから、それが終わったときのやりきった感ときたらありません! 踊り会場の一体感もすごいので、ぜひ最後まで踊ってみてほしいです。

踊り中にも立ち寄れるナイスなお店3選

それでは最後に、踊りの途中に寄ってみてほしいお店を3つご紹介します! イケてるお店の多い郡上ですが、ここではとくに町の良さが味わえるところをピックアップしました。

クラフトビールこぼこぼ

郡上を代表するクラフトビール屋さんで、お店の地下で作っている新鮮なビールが楽しめます。こちらのビールはなんといっても飲みやすくフルーティーなので、女性にもおすすめ!

 

近くにはきれいなトイレや更衣室もあるので、踊りの途中で浴衣が着崩れちゃったときも安心です。

郡上八幡麦酒こぼこぼ

明宝ジェラート

飛騨牛乳や地元の素材をふんだんに使ったイタリアンジェラートのお店。夏の夜長に立ち寄りたくなること間違いなしです!

 

ミルク系は濃厚なのに後味はさらっとしていて、フルーツ系は自然な甘さで素材そのものの優しい味がします。私のおすすめはほうじ茶で、程よい苦味がやみつきになります!

明宝ジェラート

Kibako

郡上のクリエイターのセレクトショップで、木工品やガラス細工、革細工など、丁寧に丹精込めて作られたものばかりの印象。

店内には休憩できるテーブルと椅子があり、お店の人は「なにも買わなくても気軽に立ち寄って!」と気さくな感じでした。

 

地元のドリンク、プリンも置いてあるほか、フリーWi-Fiが飛んでいるのも嬉しいです。

kibako

終わりに

いかがでしたか? 朝まで踊り続ける盆踊りなんてそうあるものではないので、お祭り好きでもそうでなくても、一生に一度は行って見る価値があると思いますよ!

以上、郡上おどりレポートでした!

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