こんにちは、アビーです。すっかり外でビールを飲むのが最高の季節になりましたね。今年お花見(にかこつけて野外で昼から嗜む)をし損ねた身としましては、ここから巻き返しをはかりたいところです。
だがしかし、1月の旅の締めくくりをしていないことに気がつきました。なので今回は、旅の最後に訪れた富山県で泊まった素敵な町家ゲストハウスと、その町で体験した鋳物のものづくりの様子をお届けします!
結構なタイムラグが生じてますが、心に残る旅の記憶は色あせないものですから(良いこと言った)!
というわけで、涼を求めて真冬の日本海側にワーーーーープ!!!
多くの伝統産業が継承される高岡市へ
今回の目的地は富山県の高岡市という場所なのですが、皆さんどんな所かイメージ湧きますか?
わたしは前回の高山に引き続き、大変恥ずかしながら行くと決めるまでなんにも知りませんでした。すみません(笑)。
高山から鈍行電車でとことこ3時間ほどかけて行きましたが、富山駅から高岡駅は電車で約20分、お隣石川県の金沢駅からは約30分、そして北陸新幹線が停まる新高岡駅もありとなかなかの好立地。また新鮮な海産物をいただける氷見漁港からも電車で約30分と、お近いのです。
そんな高岡市は平成27年に日本遺産として認定され、鋳物を中心に多くの伝統産業が継承されている貴重な場所でもあるのです。
そんな高岡にわたしが来たかった理由は他でもなく、とある宿に泊まりたかったからでした。
歴史の町にとけ込む宿「ほんまちの家」
そのお宿の名は「ほんまちの家」。高岡駅より徒歩20分ほど、路面電車に乗ったら約5分で到着します!
入ったらいきなり広がる、居心地抜群のこの空間。共有スペース兼キッチンになっております。
ここは高岡市まちなか空き家再生支援モデル事業として運営されており、管理人さんはなんと現役大学院生! しかも東京に通学しながらの二拠点生活を送っているそうです。わお。
空き家を改修したとあって、中には心ときめく古道具も沢山。古PUMAもいますね。
外を眺め、ゆっくりと読書したすぎる縁側(ただしこの時は激寒)。
そしてそして、ここでどうしても私が見たかったものがこちら……、
横アングルではとても収まりきらない! 廊下を抜けると突如現れる内蔵!!!
カッチョイーーー!!!
現在は物置兼管理人さんのお部屋として使用されているそうですが、今後何かに変貌する可能性もあるそう。どうなっていくのか楽しみですね〜。
高岡のものづくりを体験!
さてさて、念願の宿にたどり着いたはよいものの、富山に住んでいる大学の後輩と飲むぐらいしか、めぼしい予定がなかったわたし。せっかくなので管理人さんに色々尋ねたところ、親切丁寧に助言をくださいました。
そうして向かったのは、その名も金屋町にあります異物攻防、ではなく鋳物工房 利三郎さん。ここ高岡は錫(製品)が有名で、今なお数こそ減ってはいますが、昔ながらの加工所が存在します。その中でもわたしがここを選んだのは、おひとり様でも体験をさせてくれる、という唯一の心優しい場所だったからです。ありがてえ。
というわけで、わたしは何を作ったのでしょうー?
錫を溶かしています。
溶かして液状になった錫を型に流し込みます。
型を金槌で割っていくと……、
おっ! 生まれた!!
この美しいフォルム、もうおわかりですね。
ぐいのみ!!
本当は表面に立山連峰を描きたかったのですが、挫折して富士山に甘んじたことは内緒。
錫の酒器は水の浄化作用があって、まろやかで雑味のないお酒を味わえるそうですよ! はじめてのオリジナルのおちょこ。可愛い。大事に育てます。
旅のまとめ
勢いでぽーんと来てしまった高岡。不幸なのか、はたまたラッキーなのか、それまで暖冬で全く雪のなかったところに大寒波が来襲し、猛吹雪のなかバックパックかついで街中をさまよいました。雪国育ちでよかった。
そのおかげで氷見までは足を伸ばせなかったし、古い町並みもちゃんと見れなかったのが残念なので、今回作ったぐい飲みを携えてまた来よう! 旅はちょっと心残りがある方がいいよね。
最後に涼を感じる写真を載せて、〆としたい思います。みなさん、また会う日まで。
寒かった……。