こんにちは、かつて新宿に勤めるサラリーマンだったカズヤです。
最近は都内に出かける機会も減りましたが、毎朝ぎゅうぎゅう詰めの満員電車で通勤していた当時を思い出すと、よく頑張っていたなあと思います。
さて、みなさんの中にも都会で仕事をしたり暮らしている人がいるかと思いますが、都会って超絶便利な代わりに、人の多さに疲れる瞬間がありませんか?
そしてそういうとき、何もない田舎でのんびり羽根を伸ばしたいと思ったことはありませんか?
たとえばこんな風景に囲まれて!
その風景が見える縁側でひなたぼっこをしたりして!
いかがでしょうか、都会で消耗している人なら「うわあ何ここ行ってみたいもじゃー!」と悶絶したことでしょう。
この素敵な縁側があるのが、今回ご紹介するゲストハウス空穂宿(くぼしゅく)。
コンクリートのジャングルですり減った心身を癒やしてくれることうけあいのゲストハウスなので、まったりした週末を過ごしたい人はぜひチェックしてみてください!
山と畑に囲まれた集落にある空穂宿
山梨県の韮崎市にある空穂宿は、都会の喧騒とはまったく無縁の、なーんにもない山間の景色に囲まれた古民家ゲストハウスです。
最寄り駅の韮崎駅までは新宿からだと特急で約1時間40分、鈍行でも3時間はかからず、都内からでもけっこう近いんです。
韮崎駅からは15分ほどバスに揺られることになりますが、窓越しに眺める街の景色が段々と緑に染まっていく様子はおもしろいですよ!
正面から見た建物はこんな感じ。玄関まわりは改装したばかりなのか、新しく見えますね。
でもひとたび中に入れば、古き良き魅力に満ちた古民家の趣が立ち込めます。
適度にごちゃついた居間には生活感があって、だらだらゴロゴロしたくなる雰囲気。神棚の脇には動物の頭蓋骨が置いてあったりしてちょっぴりカオスでした。
もうひとつの居間には小さな囲炉裏があります。どんな料理でも葉っぱを添えればお洒落に見えるように、どんな部屋でも囲炉裏があるだけで一気に良い雰囲気になりますね!
その居間の横にあるのが冒頭でご覧いただいた縁側、というかウッドデッキ。ぽかぽか陽気のもとで涼しいそよ風に吹かれながら鳥のさえずりに耳を傾ける、なんていう極上のまったり時間が味わえます。
夏にここでスイカを食べたら、いつもの100倍美味しそうじゃないですか?
こちらはトイレやお風呂に続く土間。空穂宿の館内でもひときわ古民家の趣が感じられる場所で、最初に見たときは思わず「すげー」と独り言を漏らしてしまいました。
ところが、そんな土間の奥にあるお風呂は驚くほどに現代風! 他の写真と並べて眺めたときの違和感がありすぎて、同じ家の中だとは思えません。ボディソープ、シャンプー、リンスはちゃんと備わっています。
こちらは2階にある雑魚寝のドミトリー。無骨で存在感のある梁がカッチョイイです。
部屋のあちこちにレトロ感のある小物が散りばめられていて、ノスタルジックな空気が漂います。
布団を敷いた状態だとわかりやすいですが、かなり広いドミトリーです。大きな窓からはたっぷりの日光が差し込むので、気持ちのいい朝が迎えられますよ!
ちなみに空穂宿ではオリジナルのTシャツを販売していますが、そこに描かれているのは空穂宿のオーナーであるおじい。いかにも怪しげな見た目ですが、頭に花が咲いている以外は本物と大体同じです。
ただこの日、おじいは宮古島にゲストハウスを作っているご友人のお手伝いに行っているとのことで不在でした。
囲炉裏を囲んでまったり過ごそう
さあ、夜は囲炉裏を囲んでおしゃべりの時間です! この日は平日だったこともあってゲストは僕ひとりですが、土曜なんかは大勢でにぎわっているようです。
向かって右側が空穂宿の女将で、左側の女性は空穂宿の10年来の常連さんであり今回のおじいの不在を埋めるべく臨時ヘルパーとしてやってきたポティさん。
おじいと女将は田舎で畑をやりながら暮らしたくてこの集落に移住してきたのですが、建物の大きさを持て余すので何かしようかと考えた結果、ゲストハウスを始めたのだとか。
囲炉裏の前だと日本酒や焼酎が飲みたくなるところですが、今回は山梨の名産であるワインを選択。ただ僕を含めてその場の誰もワインに詳しくなかったので、みんな「ワインだね」「赤だね」というカスみたいな感想しか言えませんでした。美味しかったです。
やがて話題は恋愛のことに移り、おじいの猛アタックが女将のハートを射止めた話を聞いたり、なぜ僕に彼女ができないのか分析してもらったりすることに。
やはり僕のような若ハゲは大きなハンディキャップなのかと聞いてみましたが、そうではなくて人間性に問題があるという結論に至りました。
(ハゲで中身もいまいちって絶望じゃん……。)
ちょっとヘコんだので、しばし囲炉裏を見つめて心を落ち着けます。焚き火や暖炉のゆらめく炎もいいですが、ぼんやり光る炭の火を見ていても気持ちが安らぎますね。
とまあ、その後もゆるゆる語り合って楽しい時間を過ごしました。
見ず知らずの人とも自然と打ち解けてお喋りできるのがゲストハウスの魅力ですが、それを改めて実感させてくれた空穂宿での夜でした!
なお、5月の夜はまだまだ寒くてずっと居間にいましたが、夏の夜はウッドデッキで団らんすることが多いそうです。都会では見られない満天の星空のもとで過ごすひとときは、まちがいなく素敵な思い出になることでしょう!
車があれば行きたい、周辺の観光スポット
空穂宿のまわりには本当に何もありませんが、車があれば自然豊かな観光スポットにも気軽に行けます。
例えばこちらの「南アルプスの天然水」が流れる尾白川渓谷や、
日本有数の美しい渓谷である昇仙峡など。
昇仙峡なら甲府駅からバスが出ているので、時間に余裕があればぜひ行ってみてください。荒々しく削られた奇岩や、ところによって激しい飛沫をあげる清流の迫力に圧倒されますよ!
さいごに
山梨県のゲストハウス空穂宿、いかがでしたか? 田舎ならではのゆるーい空気感と、古民家の昔なつかしい雰囲気が少しでも伝わっていれば嬉しいです。
騒がしい都会からの逃避行にもぴったりですし、そんな大げさじゃなくとも、日常とはちょっと違った環境でリフレッシュしたい人にもおすすめ。とくに何をするわけでもなく、ただひたすらゴロゴロしてみてください。
そして夜は、女将やおじいや他のゲストたちと囲炉裏を囲んで楽しいひとときを過ごしましょう!